上賀茂神社は下鴨神社と共に京都最古といわれる神社のひとつです。
今回ご紹介する場所は全てゆったりと歩いて回れるコースになっています。
歴史的建造物や景観を眺めながら上賀茂神社周辺を散策してみましょう!
・あの有名武将の家紋は上賀茂神社が由来だった!
・神山号7世。神山号ってなに??
・紫式部も参拝した片岡社で恋愛成就祈願
・上賀茂伝統的建築物群保存地区で歴史散歩
・一面が鮮やかな紫色に染められる大田神社のカキツバタ群衆
上賀茂神社
上賀茂神社は正式名称を賀茂別雷神社(かもいかづちじんじゃ)といい、賀茂川を南に下った鴨川デルタにある下鴨神社を下鴨神社を下社、上賀茂神社を上社。略称して賀茂社と総称します。
御神紋は下鴨神社と同じ二葉葵。
ご祭神である賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)が降臨した際に葵を飾り祭りをせよとご神託があり、御神紋が二葉葵になりました。
二葉葵の御神紋は社殿の至る所に見る事が出来ます。
ところで、こちらの家紋に見覚えはありますか?
今年(2023年)の大河ドラマの主人公のあの人ですね!
答えは…(右端の▲から答えをチェック!)
徳川家康です!
徳川家の家紋は三葉葵。この家紋は御神紋に由来する為、徳川家康は上賀茂神社を篤く信仰していたといいます。
上賀茂神社は徳川家康の他にも、織田信長、豊臣秀吉など数々の武将から信仰されていました。
その境内でも随一と言われているパワースポットがこちらの細殿(ほそどの)前に盛られた立砂(たてすな)です。
この一対の立砂はご祭神が降臨した神山をイメージしています。
また、ご祭神が神山に降臨される際に馬に鈴をかけて走らせなさいというお告げに従って神を迎える祭りを行ったと伝わることから上賀茂神社は『乗馬発祥の地』と言われています。
代替わりした神山号7世に会いに行きました!
そんなお馬さんとの縁が深い上賀茂神社。
今回は代替わりした神馬『神山号(こうやまごう)』のお勤め日に合わせて参拝してきました。
神山号は上賀茂神社に仕える神馬です。上賀茂神社での祭事などで大活躍するお馬さんなんです。
神馬さまに対して失礼かもしれませんが…めっちゃ可愛かったです!!
事前にちゃんと下調べをしなかったおかげで滞在中に2度上賀茂神社を訪問しました(笑)
祭日はもちろん、週末に出社している事が多いみたいですのできちんと下調べをしてから神馬様に良いご利益をいただきに行ってみてはいかがでしょうか!
お心もち(お賽銭のようなものです)はお馬さんなのでにんじんです!
実際自分で神山号にあげる事が出来ます。
とっても美味しそうに食べてくれましたよ!
宮司さんに「写真撮りますよ」言っていただき、神山号と一緒に写真を撮ってもらいました!
『携帯の待ち受けにすると良いご利益がいただけますよ』と言っていただいたので待ち受けにしています!
神山号は、美しくて、真っ白で、目が澄んでいて、そんな神山号に会う事が出来てなんだか心が洗われたような感じがしました。
〒603-8047 京都府京都市北区上賀茂本山339
【じゃらん】国内25,000軒の宿をネットで予約OK!2%ポイント還元!平安時代から変わらない願い事。片岡社で恋愛成就祈願!
片岡社は上賀茂神社の境内に全部で二十四社ある摂末社の中でも第一摂社に定められており、玉依比売姫命(たまよりひめのみこと)を祀っています。
ご利益はみんな大好き恋愛成就。あの源氏物語の作者でもある紫式部も度々参拝しているんです。
紫式部についての詳しいご紹介はコチラ。
紫式部がこちらの片岡社を訪れた際に詠んだ有名な和歌があります。
ほととぎす 声まつほどは 片岡の もりのしづくに 立ちやぬれまし
意味:ホトトギス(将来の結婚相手)の声を待っている間は、この片岡の社の梢の下に立って朝露の雫に濡れていましょう
片岡社の絵馬は御神紋の葵の葉を模った(ハートみたいですね)形に紫式部、和歌、そしてホトトギスが描かれています。鮮やかで美しいですね。
恋愛成就は今も昔も変わらない共通のお願いなのかもしれませんね。
下鴨神社の河合神社も玉依姫命を祀っています。
河合神社はは美人祈願が出来ますのでご興味がある方はコチラでご紹介しています。
〒603-8047 京都府京都市北区上賀茂本山339
上賀茂伝統的建築物群保存地区
京都の魅力は有名な社寺や名勝に加えて伝統的な風景を日本の中でも特に保ち続け守っているところだと思います。
上賀茂神社の東側、上賀茂本通の明神川に沿って歩いていると『上賀茂伝統的建築物群保存地区』という看板が立っています。
京都府が行なっている保存地区のお話を紹介するね!
京都市は町並み景観保全の為に特別保全修景地区制度を設けました。
町並みの保存は市民が生活を続けている中行われるので、指定文化財のように凍結的保存の方法ではなく外観デザインの伝統的様式を継承するという方法が採用される事になり、最初に指定地区に選ばれたのは清水寺の参道産寧坂地区です。
そして、次に祇園新橋地区が指定地区となりました。
その後、国としての町並み保存制度である『伝統的建築物群保村地区制度』が昭和50年に造られ、中でも特に価値が高いものは『重要伝統的建築物群保村地区』に選定する事になりました。
その重要伝統的建築物群保村地区に選ばれたのが、上記の二つの保存地区とこの上賀茂地区になります。
なんとなく産寧坂と祇園が選ばれるのは理解出来るのですが(THE京都っていう感じですもんね!)なぜこの上賀茂地区が選ばれたのでしょうか。
この辺りは平安京遷都以前の室町時代から上賀茂神社の神官の屋敷町として町並みが形成されていました。
明神川に架かる土橋、川沿いの土堀や門構、屋根には縣魚(げぎょ)という寺院風の妻飾りが付いている社家、土堀越しの庭、これらが一体となって貴重な景観を今に伝えています。
現在も住んでいるの方がいらっしゃるのでお家の中まで見る事などは出来ませんが、上賀茂神社が京都でも最古と言われる神社であるように、この上賀茂地区の景観も昔から守られてきた伝統的な場所です。
明神川沿いをゆったりとお散歩してみるのも歴史を体感できる時間になると思います。
趣味が広がる新サービス!クラブツーリズムPASS大田神社
大田神社は先ほどの保存地区を抜けた先に位置する上賀茂神社の境外摂社です。
静かにお参りする事が出来てとても良いところでした!
こちらは天鈿女命(あめのうずめのみこと)が祀られており、芸能上達や長寿のご利益があります。
御神祭の天鈿女命は日本神話の『天岩戸開き』の際に岩戸の前で神楽をされた神様です。
Wikipediaより引用
大田神社では『太田神社巫女神楽』という里神楽があり、京都市の登録無形民俗文化財に指定されています。
こちらの拝殿で舞われる神楽は大田神社が芸能と長寿の神を祀る事から、年配者によって舞われる日本最古の形を残した神楽で、神楽のリズムからチャンポン神楽とも呼ばれています。
大変貴重な神楽の様子がYouTubeに上がっていました。
日本は京都だけではなく各地で伝統的な行事や文化、お祭りが継承されているとても素晴らしい国だと思います。
この伝統や文化をこれから先何百年も続いていくように守っていくのが今を生きる私たちの役目なのかもしれません。
平安時代以前から歴史のある【太田ノ沢のかきつばた】
カキツバタの咲く大田ノ沢はなんと一万年以前からの湿地地帯の名残で千年以上もの昔からある自然の沢です。
京都は歴史が長すぎて1万年前とか千年前とか全く想像が付かないよね
約2000平方メートルもの広さがある太田ノ沢は古代の京都が湖だった面影を残す泥炭地の一つとして国の天然記念物に指定されています。
毎年5月中旬頃に約2万5000株かきつばたの群生が一斉に花開きます。
平安時代に歌人の藤原俊成(ふじわらのしゅんぜい)がこのカキツバタの群生を眺めて詠んだ
神山や大田の沢のかきつばた ふかきたのみは 色にみゆらむ
意味:神山(上賀茂神社)の近くにある太田神社のかきつばたに深くお願いする恋(いろ)はかきつばたの色のように一途で美しく可憐なんだろう
という歌が残っています。大田ノ沢のカキツバタは平安時代から有名だったんですね。
時期が限られているので旅行のタイミングが合う方は是非訪れてみて下さい!
〒603-8047 京都府京都市北区上賀茂本山339
趣味が広がる新サービス!クラブツーリズムPASSあとがき
今回は上賀茂神社と歩いて回れる周辺スポットをご紹介しました。
京都駅からは少し離れた場所にありますが、神聖な上賀茂神社の空気と伝統的な町並みに触れながらお散歩した後のおやつ時間も最高です!甘いものがカラダに染み渡るんですよね〜(笑)
いつか甘いもの特集もできたらと思っています!!
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