京都駅から電車で約20分。
水量・川幅共に迫力満点な『宇治川』の河岸に『平等院』があります。
平等院の見どころや源氏物語の舞台になった宇治や紫式部、そして並んででもいただきたい宇治抹茶スイーツのご紹介をします!
- 10円玉で有名な平等院鳳凰堂。
- 仏像好きにはたまらない定朝の阿弥陀様
- 世界最古の長編恋愛小説『源氏物語』の舞台と紫式部
- お腹いっぱい抹茶スイーツ
平等院
平等院は平安時代後期に藤原頼通(ふじわらよりみち)によって建立されました。
頼通の父は藤原道長(ふじわらみちなが)姉の彰子(しょうし)は一条天皇の后です。
そしてこの彰子の女官があの『源氏物語』の作者である紫式部です。
この平等院がある宇治は平安時代の多くの平安貴族が別荘を構えていました。
平等院が建てられる前はこちらには藤原道長の別荘『宇治殿』がありました。道長の死後、息子である藤原頼通はこの地に平等院を建立したのです。
当時はお釈迦様が亡くなって2000年経つと天才や人災が降りかかるという『末法思想(まっぽうしそう)』が信じられており、ちょうど平等院が建立された年が末法元年と言われていました。
阿弥陀様をご本尊とする平等院は多くの人々が救いを求め信仰したといいます。
平等院鳳凰堂と言えば十円玉。鳳凰堂の由来
平等院と言えばこちらの『平等院鳳凰堂』が非常に有名です。
そうです!十円玉の裏側のモチーフになっています!硬貨のモチーフになっているとなんだか身近に感じますよね。
なぜ鳳凰堂と呼ばれているかというと鳳凰が羽を広げたような形をしている為江戸時代から鳳凰堂と呼ばれるようになりました。
屋根には2014年の修復で新しくなった金色に光る鳳凰がいます!
この鳳凰堂は経典に出てくる極楽の宝池に浮かぶ阿弥陀如来のいらっしゃる建物や庭園をモチーフに造られています。
2014年の平成の大改修の際には研究により判明した創建当初の鳳凰堂の色味が復活しました。
建物は修復で生まれ変わりましたが、この屋根には平安時代のあるものが再活用されています。
正解は『屋根瓦』です!
こちらに写っている南側の屋根、周りの屋根と少し色味が違いますよね。こちらが平安時代から使われている屋根瓦です。
古いものを再利用して後世に繋いでいくって素敵だね
鳳凰堂の中には仏の煌びやかな世界。具現化された極楽浄土
実は鳳凰堂の中にも入れるのはご存じですか?
堂内には大きな阿弥陀如来様が鎮座しています。この阿弥陀様、仏像界では知らない人はいない平安時代の最高峰仏師『定朝(じょうちょう)』が作り上げた唯一現存する仏像です。
この定朝の作風に似せた『定朝様(じょうちょうよう)』の仏像は多々ありますが、実際に定朝が手がけたものはこの鳳凰堂の阿弥陀様たった一つです。(大事なことなので2回言いました 笑)
阿弥陀如来様を囲うように雲中供養菩薩像が並んでいます。こちらはレプリカで、本物は建物に併設されているミュージアム『鳳翔館』に展示されています。
この雲中供養菩薩像は楽器を手に持ち、阿弥陀様が亡くなった人をお迎えに来てくれる様子を表しています。
壁には上品上生(じょうぼんじょうしょう)から下品下生(げぼんげしょう)までの九つの極楽が描かれています。
極楽にもランクがあるんですね!
品下生でも良いので極楽に行きたいなぁ
〒611-0021 京都府宇治市宇治蓮華116
源氏物語
源氏物語は平安時代に執筆された世界最古の長編恋愛小説です。
著者は紫式部。先ほどの平等院を建立した頼通の姉・彰子に仕えていた宮廷女官です。
源氏物語は主人公の光源氏(ひかるげんじ)を通して平安時代の貴族社会を描いています。ですが、やはり最古の恋愛小説として非常に有名です。
イケメンの光源氏が数々の女性と恋愛を重ねていく様子は現代の少女マンガと同じですね!(ちょっと内容は大人向きなものえっちなものが多いかも…笑)
この源氏物語はなんと54巻にもわたる長編小説です。
50巻以上って凄いですよね!
『ONE PIECE』や『名探偵コナン』はパッと出てくるのですが50巻以上の恋愛漫画はちょっと思い浮かばないですね。(知ってる方がいたら教えてください!)
宇治は源氏物語の『宇治十帖』の舞台になっています。
宇治十帖は源氏物語の最末尾にあたる五十四帖のうちの最後の十帖を指します
こちらの宇治十帖は光源氏の次男である薫が主人公となっています。
平安時代の人も恋愛小説を読んでキャッキャ言っていたのかもしれませんね!
わたしは小説より漫画だったり映画の方が好きなのですが、生田斗真君が光源氏を演じた『源氏物語 千年の謎』はとっても素敵でした!
そして、こちらの天海祐希さんが光源氏を演じた『千年の恋 ひかる源氏物語』も、さすが元宝塚歌劇団男役トップスター!
女性がキュンキュンする美しい光源氏を演じておられます。オススメです!
物語は純粋な恋愛だけではなく、光源氏は一度にたくさんの女性と交際しているので嫉妬深い女の生き霊が交際相手の女性を殺してしまったり。
自身の亡き母にそっくりな継母に思いを寄せ、関係を持ってしまったり。
自分の手の届かない理想の女性である継母に似た女の子を(継母の姪)自ら理想の女性として育てて奥さんにしてしまったり。
段々と興味が出てきましたよね(笑)
千年も前に書かれた物語なのに、今読んでも引き込まれてしまう内容が満載なので興味のある方は是非読んでみてくださいね!
オススメの抹茶スイーツ
宇治と言えば『宇治抹茶』ですね!抹茶も好きですが抹茶スイーツはもっと好きです(笑)
わたしのオススメスイーツのお店は中村藤吉本店さんです!
わたしが訪れたのは平日でしたが、待ち時間が1時間以上あったと思います。
宇治に着いたらまず中村藤吉本店で整理番号を貰い、その後宇治の街をお散歩して(待ち時間によっては観光も)スイーツをいただいて平等院へ!という流れが一番スムーズな気がします。
腹ペコだったわたしが注文したのが
こちらの『まるとパフェ』竹に入ったボリューム満点の抹茶パフェです!
中には中村藤吉本店の名物『生茶ゼリイ』や抹茶アイス、抹茶カステラ、白玉に…とパンパンに抹茶のスイーツが詰め込んであります!(抹茶スイーツの宝石箱やぁ〜)
見た目以上にずっしりとお腹に来ますので、スイーツをいただく前に宇治の街をお散歩してしっかりお腹を空かせてからいただく事を強くオススメします!(笑)
〒611-0021 京都府宇治市宇治壱番10
あとがき
末法の世に人々を救うべく建てられた平等院。
そして現代の人も魅了する長編恋愛小説の源氏物語の舞台、宇治の名産である抹茶のスイーツについてご紹介しました。
宇治は歴史の詰まったとても良い場所です。
平等院で歴史に思いを馳せた後、抹茶スイーツを食べながら源氏物語についてお友達と語り合うのも良いかもしれません!
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